今日で9月が終わります。今月を振り返ると頻繁に台風がやってきたこともあり、また秋雨前線の影響により長雨が続きました。湿気が多いのは陶土が緩やかに乾燥するので歓迎するところですが、私自身の体調面では歓迎できないところもありました。今月の制作状況は6つの塔で構成する、陶彫新作の土台になる6点の陶彫部品が乾燥するのを待っている状態です。現在はその上に設置する2段目の陶彫部品が5点、乾燥を待っている状態になっていて、最後の1点は今日から作り始めました。乾燥を待っている状態というのは、成形と彫り込み加飾が終わっている状態のことをいいます。乾燥が進むと仕上げと化粧掛けを施して窯入れをするので、新作はまだ1点も完成していないことになります。さて、今月は退職校長会である「清交会」65周年記念展(かなっくホール・ギャラリーB)があり、知り合いの元校長に依頼され、私も展覧会運営に関わりました。今月の鑑賞では4つの美術館に出かけました。「奥村土牛」展(山種美術館)、「絶滅写真」展(東京国立近代美術館)、「光 凛とゆれる」展(東京都現代美術館)の他に、相原工房を利用している後輩彫刻家が会員をしている「二科展」(国立新美術館)の4つで、美術鑑賞としては充実した1カ月だったと思っています。とりわけ「絶滅写真」展を開催した美術家杉本博司と「光 凛とゆれる」展を開催した故彫刻家多田美波は、私がずっと注目していた作家で、彼らのまとまった作品が見られたことが嬉しかったし、自分の造形を考える上でも貴重な機会を与えられたと思っています。映画では「オデュッセイア」(TOHOシネマズ鴨居)を観てきました。ギリシャ神話のエピソードを壮大なスケールで映像化した作品に満足を覚えました。西洋文化発祥という礎に、私は東洋人として若干違和感を抱きながら米国製エンターテイメントの楽しみの方が優っていて、それは万国共通なのかなとも感じました。読書では「奇想の美術館」を読んでいますが、著者の独特な感性と言い回しに翻弄されながら、それも楽しみながら内容を咀嚼しています。引き続き来月もこの調子でやっていきたいと思います。